逆面接 質問するから騙される



逆面接 質問するから騙される
逆面接 質問するから騙される

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「逆面接」は「相互対等面接」への足がかり

従来、採用面接が、採用側からの質問のみに終始し、応募者が採用側に質問をすることの価値がほとんど省みられなかったことを考えるとき、後者の「逆面接」の効用を積極的に認める考え方は「コロンブスの卵」である。

「逆面接」では従来型面接の終りの「何かお尋ねになりたいことはありますか」という問いを、応募者側の質問義務とし、なされる質問によりで応募者の質問力、EQ、マネジメントセンスを見ることを狙う。

4つの逆面接の実例は臨場感があり、応募者の真の姿が浮かび上がる様が見て取れる。ただし、読者が期待する具体的な評価表が提示されているわけではない。総合的に判断せよと言うことだろうか。

従来型の単純面接は応募者が完璧な「自叙伝」を用意し、問答を準備した場合は騙されるしかないのはその通りであろう。しかし、完璧に見える「自叙伝」の「模範解答」の欠陥とうそを見抜けないのは採用者側の「質問力」欠如の証左でもある。「模範解答」が「完璧」に準備できるのであれば、逆面接の模範質問も(「逆面接」が行われることが知られることにより)やがては、また「完璧」に準備されるだろう。

「逆面接」は応募者と採用側が対等で、ともに相手を知る権利があるとの認識に立てば「当然」であるが、「逆面接」の発想は従来ないものである。

「単純面接」は応募者側から見れば「逆面接」であり、「逆面接」は応募者側から見れば「単純面接」である。真の面接とは本来対等な立場である両当事者が等しい時間、互いに質疑応答をする権利と義務を有することを考えれば、「逆面接」という表現は奇をてらっている。人材評価の専門家が用いるべき表現ではないと思う。

著者のいう「逆面接」は、真の面接とでも言うべき「相互対等面接」への足がかり、対等面接の第2部と見ることができる。

サブタイトルの「質問するから騙される」は、まさしく「逆面接」の真髄を表現している。つまらない質問をするから騙されるのであり、つまらない質問をするのは質問者がつまらない人間であるからだ。

しかし、「たった10分で人を見抜く法」は本文にないせりふである。「(逆面接の質疑の時間は)一五分が良い」(p. 122)とあり、誤りである。また「応募側の焦り」(p. 180)は「採用側の焦り」が正しい。
採用する側に役立つ逆転の面接法

 「逆面接」とは、面接を受ける側が質問するという面接方法である。逆転の発想が素晴らしい。この本は間違いなく採用試験の役に立つ。これは応募者の「傾向と対策」を反古にさせ、応募者のほんとうの自信を測る面接法である。
 採用側がほんとうに見たいのは応募する側の自信である、と著者は言う。今までの面接は面接官が質問し、応募者がそれに答えるというやり方だったが、それでは「傾向と対策」で備えた応募者の自信は測れない。立場を逆にし、相手に質問権と時間を与えて自由に質問させる。こうすることで応募者の「質問力」がよく分かる。質問力は自信とほぼ同じである。
 同書は、この質問力を測るノウハウを具体に詰め込んだもので、読めば「逆面接」の使い方がおおよそ理解できる。細かい評価のポイントや実例が懇切丁寧に記されているので、これを冗漫に感じる人もいるかもしれないが、基本的には大変に親切なつくりとなっている。
 構成や手順の細部についてはまだ検討の余地はあるが、面接のあり方について有益なヒントを得ることができる一冊である。
採用テストの一方式として有効

通常の面接では企業が聞くことはだいたい決まっている。被面接者も回答を用意して面接に望む。また、大手企業なら面接で質問したことがネットで公表され後から面接に来る人の傾向と対策は完璧である。こういった状況では被面接者の本当の能力や本気で応募してきているのかを見分けることは不可能だ。
「逆面接」はそういった問題を解消することができる新しい面接法である。本書は「逆面接」という面接のやり方の新しい方法として説明されているが、この「逆面接」は適性検査等の採用テストの一つとして多くの企業が取り入れてもよいのではないかと思う。

第一章の「逆面接」ではない普通の面接の基礎知識の章も私には参考になった。
現状では最高の手段かも知れないが…

逆面接の実例として、志望者から「御社で働く上で必要は資質は?」と問われ、「使命感と学ぶ意欲」と答えている箇所がありました。もちろん、逆面接のプロセスを経て、やりとりの最終局面でそこにたどり着いたのですが。この手法が効果的であることに疑問はありませんが、面接手段はあくまで手段であり、最も求められる資質はやっぱりそれか、と感じた次第です。だからこそ、その不変とも言える資質をいかに見極めるか、が重要ということですね。
優れた人材を採用できる確率が、逆面接により高まるとしたら、逆面接を取り入れる企業は責任が重いですね。人材を活かせなかった場合、「誰だあんなの採ったのは」と面接のせいにできなくなりますから。

でも、人は多様です。それまでの人生経験、とくに幼い頃なんかの経験が、社会に出てから思わぬ形で表れることが分かってきているわけです。さすがにこれは、逆面接でも無理でしょうね。
人事のプロにとってありがたい本

「面接」について、あらためてその目的や意義を考える機会を得ることができた。冒頭のわずかな時間の面接では人の本質はからないという指摘は至言。内定辞退者は決して嘘をついていたわけではなくて対峙した彼(女)は本当のその人である、という指摘も鋭い。当社でも著者の指摘通り、コンピテンシー面接を導入したが、あまりうまくいっているとはいい難い。単純、コンピテンシー、逆という三つの面接をうまく組み合わせる必要性を痛感した。いずれにせよ、逆面接が限られた時間で人を見抜くための従来の面接手法を強力に補完する方法であることは良くわかった。採用時のみではなく、日々の面談やコミュニケーションにも適用できる可能性を感じている。他の会社の同職(人事部署マネジャー)の人にもぜひ一読を勧めたい。



東洋経済新報社
逆面接―質問するから騙される
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